我孫子市:前原古墳

過日,前原古墳(千葉県我孫子市高野山)を見学した。古墳とは言っても地下の埋蔵物が発見されたためにその名があるだけで,現状では,そこに古墳が存在したことを示す標識以外には何もない。しかし,この古墳のある桃山公園からは手賀沼を広く眺望できるから,古代の人々が目にした景観を想像するための適地と言える。現在では段丘崖に樹木が存在するが,かつては建材や燃料等のために伐採され続け,どこを見ても裸山のようになっているのが普通だったと推定される。現時点において一般に理解されているような意味での「日本の原風景」なるものの大部分は江戸時代以降に人為的に形成されたものであり,古代においては存在しなかったと推測するのが妥当と考える。

前原古墳
桃山公園入口


前原古墳
説明板


前原古墳
古墳のあった場所


前原古墳
手賀沼


桃山古墳の南側には木道のような階段があり,そこを通って手賀沼ふれあいラインまで降りることができる。階段を降りたところの周辺からは真水が湧き出ている。かつて,手賀沼はもっと広く,しかも,古代の霞ケ浦の一部を構成する塩水の巨大な内海だった。それゆえ,真水を得られる場所は貴重だったと考えられる。このあたりに古墳群を形成するような集落が形成されたのは,真水を得ることのできる場所だったからかもしれない。

前原古墳
階段


前原古墳
真水が湧き出る場所

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