浜松市北区:一ノ沢古墳群

過日,一ノ沢古墳群(静岡県浜松市北区引佐町)を見学した。
一ノ沢古墳群は,柳河テクノフォージ引佐工場の南東に位置する小山の尾根上にある。
この小山の南側には一ノ沢古墳群の説明板等と共に,浜松市名誉市民・故芝原力太郎氏の顕彰碑と説明板がある。
それらの説明板のある場所の手前には小型車が駐車可能な程度の駐車スペースがある。
その顕彰碑等のある場所から狭い登り道(階段)があり,その階段を登ったところに小さな神社がある。比較的最近に建替えられたもののようだ。参拝した。
一ノ沢古墳群は,その神社鎮座地のすぐ上の尾根上にある。現地は極めて丁寧に整備されていた。古墳を主体とする史跡保存の手本として良いと思う。
説明板によれば,一ノ沢古墳群は,4基の古墳で構成される古墳群だったけれども,1号墳と2号墳は既に消滅しており,3号墳(直径11mの円墳)と4号墳(直径12mの円墳)が残存しているとのこと。
詳細な資料(調査報告書等)を入手していないので確実ではないが,現況において,2基の比較的大きな円墳様のものが残されており,それらが3号墳及び4号墳に該当するものと思われる。ただし,4号墳と思われれる古墳は,かなり変形している。説明板では4号墳が3号墳の西に位置しているように記載されているが,4号墳は,実際には,3号墳の北西に位置している。
1号墳と2号墳が存在したと思われる場所付近は,削平されており,何もない。
古墳群所在地の南西端付近には小石を集積したような場所があった。古墳群所在地内に散乱していた石材等をこの場所に集めて整理したのではないかと思う。
古墳群の立地やその造営時期等から推測すると,この古墳群は,何らかの意味で井伊氏の祖と関係する古墳群である可能性があると思った。

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一ノ沢古墳群入口付近


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芝原力太郎氏の顕彰碑


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芝原力太郎氏に関する説明板


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階段


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神社


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南の方から見た古墳群全景
(右が3号墳・左が4号墳)


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南西の方から見た3号墳


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3号墳の墳頂付近


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北西の方から見た3号墳


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3号墳近くにあった比較的大きな石


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南西の方から見た4号墳


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西の方から見た4号墳


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北の方から見た4号墳


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東の方から見た4号墳


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1号墳及び2号墳の所在地と思われる場所付近


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小石の集積


故芝原力太郎氏の顕彰碑と説明板の文面を読み,深い感銘を受けた。

一般に,真面目な気持ちで公益のために個人の力を尽くし続けている人のことを,世間の人々が理解しようとしないことがある。時には変人扱いされることさえある。それは,真の意味で公益というものを理解せず,自分の私的利益や日々の生活のことを考える程度の精神的余裕しかないからだろうと思う。
しかし,一途な努力の継続というものは,いつか必ず何らかの大きな結果を出し得るものであり,それは,俗人が真似しようと思ってもできないものであることが多い。このこともまた,しばしば経験することだ。

一般に,現代の社会では「他人の努力の成果をパクって利用したほうが賢い」と考える愚か者が少なくない。

しかし,一定の成果を得るまでの間の長い年月にわたる試行錯誤を実体験せず,苦心を伴わないで,その表面的な結果だけパクって模倣してみたとしても,(試行錯誤を経る間に得た膨大な知識と経験いうものが伴っていないので)肝心なところで大失敗することがしばしばある。

私自身は,「継続は力なり」を信じている。

長年にわたる努力の成果は,誰かによってパクられてしまうかもしれない。しかし,誰かが同じようなことをやろうとしても決して模倣できない。それは,長年にわたる努力の継続により獲得された知識と経験を伴っていないからだ。
そのような成果を出せる能力を得た者と同じレベルの能力に達しようとすれば,時間をかけて,実質的に同じ分量に相当する努力を追体験し,そのような努力を継続する間に必然的に発生する様々な試行錯誤や成功や失敗を全て実体験してみるしかない。

他人の努力の成果を複製または模倣しただけなのに,あたかも自分にそのようなレベルの成果を生成する能力があるかのように威張っている者は,世間に向かって「自分は盗人だ!」と大声で叫んでいるようなものだと思っている。

私は,どんなに小さな努力でも,長期間にわたりその努力を継続することにより蓄積されたものには大きな価値があり,そのような努力を継続して結果を出せた人は尊敬に値するのだと考えている。

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