羽生市中手子林:天満宮と古墳

過日,天満宮(埼玉県羽生市大字中手子林)を参拝し,同社の社殿基壇部となっている古墳を拝見した。
塩野博『埼玉の古墳 北埼玉・南埼玉・北葛飾』(さきたま出版会)193頁によれば,天満宮の社殿基壇部となっている古墳は,天神塚古墳と呼ばれ,現況で直径約15m・高さ0.7mの円墳とされている。実際には,社殿の基壇部は,ほぼ方形で,前面を石垣で固められているから,そのほぼ方形の基壇部の中に低い皿型の円墳が埋もれていることになる。ただし,社殿背後(東側)の部分は,墳丘の雰囲気をちょっとだけ残しているように思った。
本殿の背後には十一面観世音菩薩があった。とても立派なものなのだけれども,その由緒等はわからない。
天満宮は,中川の河岸付近にあり水害のリスクの非常に高い場所と言える。事実,私が訪問した時にも護岸工事が進められているところだったのだが,既に工事が完了した部分を観ても若干心もとないとでもいうべきか,不安になるような場所だった。このような場所にどうして古墳が存在するのかについては,古代の地形・標高や川筋等を精密に調査した上でないと,何とも言えない。

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鳥居


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拝殿


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社殿南側の境内地


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社殿北側の境内地


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本殿裏にある十一面観世音菩薩


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中川越しに北の方から見た様子


天満宮の周辺一帯では,かなり大規模な地盤沈下が生じている場所があり得る一方,他方では,過去の大水害による泥土の蓄積による埋没や自然堤防の形成も多々あり得ると考えられる。それら全てが区画整理事業によって外見上払拭され,真の地形が隠蔽されてしまっているため,正しい理解とリスク対策の困難度をなお更に増大させてしまっていると言える。

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護岸工事中の中川


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中川の護岸工事未了部分



 古墳探訪記:埼玉県羽生市中手子林 天神塚古墳
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