栃木県河内郡上三川町:上神主・茂原官衙遺跡と古墳群

過日,上神主・茂原官衙遺跡(栃木県河内郡上三川町大字上神主)を見学した。上神主・茂原官衙遺跡は,奈良時代前期~平安時代後期頃の官衙遺跡とされており,貴重な発掘調査結果が得られている。
遺跡の現況は,遺跡の北側部分が北関東自動車道路によって分断されているけれども,大部分が草地のような状態で保存され,西側の一部が山林のような状態で保存されている。なお,遺跡の北端部分の一部は,現代の墓地となっている。
正倉が立ち並ぶ区画には古墳があったようなのだが,現在では墳丘がある状態ではない。この正倉の区画にある古墳の社会的機能等を考えると非常に興味深いものがある。正門が北側にあることから,人々が正庁に向かって拝礼すると,自動的にその古墳を拝礼したことになるようなプランとなっている。その正庁に坐し,人々に応対し,指示・命令を与える郡長こそが,文字通り「神主」だったのだろう。何通りか想定可能な神社の原型の中の1つをみることができるのだと思う。
遺跡の南側にある区画は,現況山林なのだが旧東山道があり,それを通って散策できる。この山林の中には3基の古墳が現存している。

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遺跡入口付近


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説明板


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正庁跡付近


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説明板


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正倉跡付近


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説明板


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南側区画溝付近


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説明板


官衙の南側にあたる部分には古墳群がある。旧東山道の左右に浅間神社古墳とやや小型の円墳が向き合っており,この2つの古墳は,すぐに見付けることができる。浅間神社古墳については別に書くことにする。

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小型の円墳


そして,旧東山道の西側にあたる山林内には別の1基(帆立貝式前方後円墳?)が存在することになっている。この山林内には,遺跡である部分だけではなく,発掘調査の際の試掘部分の残存部分と思われるところが多数あり,凹凸の関係がイマイチわかりにくい。一応墳丘なのではないかと判断である部分があったけれども,確実ではない。標識等は存在しない。

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山林内の古墳所在地付近



 上三川町:上神主・茂原官衙遺跡
 https://www.town.kaminokawa.lg.jp/0137/genre2-0-001.html

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