牛久市久野町:観音寺

過日,天台宗・威徳山福聚院観音寺(茨城県牛久市久野町)を参拝した。本尊は,十一面観音菩薩。
観音寺修復記念碑に刻まれた縁起等によると,観音寺は,聖武天皇の時代に開基された寺院。本堂に相当する観音堂は,大同2年(807年)の創建,嘉禄2年(1226年)に大破したために修営されたらしい。その後,大泳5年(1525年)に再興され,土岐氏の保護を受けた寺院。現在の堂宇の多くは,宝永3年(1706年)~同4年にかけて行われた大改修によって建設された。現在の観音堂と仁王門は,平成7年に修復されたものだが,堂々とした建物であり,一見の価値がある。
観音堂の裏には,改修工事の際に出土した古い宝篋印塔や礎石等を含め,非常に興味深い石造物が並べられている。境内(観音堂の手前)には十王像がある。
また,境内地周辺には,鎌倉時代~戦国時代頃の館跡のような印象を受ける地形が残されている。ただし,現時点では館跡とはされておらず,観音寺の境内地を含む周辺一帯は,中根後遺跡と呼ばれる縄文時代~奈良・平安時代~中世の集落跡の遺跡包蔵地に指定されている。
なお,観音寺堂宇の修復工事の際に得られた古い建材サンプルに基づく科学的な分析が行われており,その分析結果は,坂本 稔・今村峯雄・一色史彦・若狭 幸・松崎浩之「炭素14年代法による茨城県牛久市観音寺の年代」国立歴史民俗博物館研究報告第176集(2012年12月)129~140頁にまとめられている。この分析結果によると,現在の堂宇等の建築部材は,鎌倉時代以降のものということになる。創建時の堂宇は,朽廃または焼失してしまったのだろうと想像される。

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観音寺入口付近


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仁王門


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仁王門側面


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仁王門前の敷石


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仁王門屋根にある寺紋


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仁王門の説明板


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左側の金剛力士像


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右側の金剛力士像


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金剛力士像修復記念碑


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観音堂


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観音堂の彫刻の一部


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観音堂の彫刻の一部


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観音堂裏に集められている古い石造物


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宝篋印塔


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石造物を保護するための覆屋


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観音寺修復記念碑


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回向堂


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回向堂再建記念碑


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鐘楼


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鐘楼前の敷石


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大師堂


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四阿


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十王像


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火炎の彫刻


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古い手水


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カヤの大樹


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カヤの説明板


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イチョウの大樹


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イチョウの説明板



 牛久市観光協会:観音寺
 http://www.ushikukankou.com/page/syaji/kannonji.html

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