つくば市下河原崎:下河原崎高山古墳群

2020年12月のことだが,下河原崎高山古墳群(茨城県つくば市下河原崎)の所在地を見学した。下河原崎高山古墳群は,合計11基の古墳で構成される古墳群とされている。
それらの古墳中の1号墳(方墳),3号墳(旧2号墳),4号墳(方墳・旧1号墳)及び5号墳の4基の古墳所在地を見学した。1号墳と3号墳との間に2号墳と思われる塚があった。

下河原崎高山5号墳は,墳長 40m,後円部直径31m・後円部高さ3.5m,前方幅25m・前方部高さ3.5mの前方後円墳とされている。
発掘作業の際の掘削等により後円部の一部が残されているだけの状態になっている。今後保存されることになるのかどうかは知らない。下河原崎高山5号墳からは箱式石棺と未盗掘の遺骨及び蔵置物(直刀・金環・銀環など)が発見されたことで有名になった。その発掘調査結果の詳細は,茨城県・公益財団法人茨城県教育財団『茨城県教育財団文化財調査報告第446集 下河原崎高山古墳群2-上河原崎・中西特定土地区画整理事業地内埋蔵文化財調査報告書6-』(令和2年3月)の中にまとめられている。合計で21体以上の遺骨があり,その後のDNA分析による調査結果により,遺骨等の中にはユーラシア大陸からの渡来人の遺伝子が含まれていることが判明している。

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東の方から見た5号墳残存部分
(右手の青いビニールシートで囲われている方墳様の部分)


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3号墳及び4号墳所在地付近


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開発が進む周辺地域の様子


下河原崎高山3号墳は,墳長約20mの帆立貝式前方後円墳とされている。道路歩道設置工事のために墳丘の西側部分の一部が掘削されており,その断面が法面となっている。前方部は消滅しており,後円部だけが残存しているようだ。
下河原崎高山3号墳は,3号墳のすぐ南側に隣接していたが,現況では墳丘のほぼ全部が消滅していると判断した。つまり,道路工事によって消滅した。


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3号墳所在地付近


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南の方から見た3号墳


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東の方から見た3号墳


下河原崎高山3号墳所在地の東約30mのところに塚がある。下河原崎高山古墳群を構成する古墳の1つだろうと思ったのだけれども,よくわからない。下記の趣味の案件のサイトでは2号墳に該当することを示唆している。たぶん2号墳なのだろうと思う。現況は円墳または方墳のように見えるけれども,墳形がかなり崩れている。


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2号墳?


下河原崎高山3号墳所在地の東約50mのところに1号墳がある。比較的大きな古墳で,周溝のようなものがあり,方墳とされている。墳丘の西側の土地は掘削されて南北に走る細長い道路状となっている。かつては道路として利用されていたのだろうけれども,現在は南側及び北側共に途中で途切れており,廃道のようになっている。


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北の方から見た1号墳


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西の方から見た1号墳


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南の方から見た1号墳


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1号墳の西側にある道路状の部分



 趣味の案件:つくば市下河原崎高山古墳群発掘調査
 https://ankenna.blog.fc2.com/blog-entry-644.html

この記事へのコメント

あんけん
2021年01月19日 21:03
こんばんは、あんけんです。
木の位置で見ても、調査区域内は全て削平されてしまってますね。自分が訪れたのは石棺を開けた直後だったのですが、コロナ禍で作業が中段されたのか公式サイトでの閲覧しか出来なかったのが残念です。すぐ横のマウンドですが、北東のお屋敷の方にも塚が有るとお聞きして2号墳である自信が減ったのでちゃんと調べようと思ってます・・・。
電脳中年A
2021年01月20日 05:39
あんけんさん

コメントありがとうございます。

3号墳の東にある塚状のものが2号墳なのかどうか,まだちゃんとした資料をみつけていないので,調査中です。

このあたりには30基前後の古墳が存在したはずなので,残存物について全て精密に調べられているわけでもなさそうです。

報告書にも記載されているとおり,このあたりで残存古墳として既に認識されている古墳の大部分が戦後に盗掘されているとのことなので,それらの残存古墳を発掘調査しても何も見つからないと推測するのが当然だと思います。それだからこそ,5号墳からの発掘結果はとても貴重ですね。