上越市清里区:菅原神社と古墳

過日,菅原神社(新潟県上越市清里区菅原)を参拝した。祭神は,天穂日命。菅原道真・菅原道雄を配祀し,熊野神社(伊邪那岐尊)・十二社(天津神五代・国津神七代)・八社(高皇産霊神・生産霊神・神皇産霊神・足産霊神・玉置産霊神・御膳神・大宮之売神・事代主神)を合祀している。式内社である菅原神社(越後国・頸城郡)に比定されている。
「菅原」との社名は地名に由来するもので,菅原道真に由来するものではない。菅原道真の子孫である菅原道雄が郡司として赴任し,同社の祝を兼務したことから天神社ともなり,明治時代の神仏分離まで「菅原天神」と称していたようだ。「天神」だけで菅原道真を意味することから,「菅原神社」及び「菅原天神」の「菅原」は,地名に由来すると理解するしかないと思われる。
菅原道真・菅原道雄以外の祭神は,古い神々なので,古代の上越市において支配的だった氏族の流れを反映するものかもしれない。菅原道真の出自に関しては,土師氏とする見解が多い。土師氏の祖は,天穗日命とされているので,菅原道雄は,祖の支配地の1つに赴任したことになる。
なお,菅原道真の墓所は,大生郷天満宮(茨城県常総市大生郷町)の境内にある。
社殿はとても立派なものだった。独特の雰囲気をもっている。

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一の鳥居


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二の鳥居


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拝殿


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社殿と玉垣


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本殿


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本殿側面


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由緒書


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境内社(招魂社)の鳥居


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境内社(招魂社)の社殿


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境内社


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一の鳥居脇にある石祠(境内社?)


菅原神社の境内には菅原古墳群に属する古墳(31号墳)がある。この古墳は,菅原古墳または菅原神社古墳と呼ばれ,全長29m・後円部直径18m・後円部高さ1.8m・前方部幅15m・前方部高さ1mの前方後円墳とされている。後円部に横穴式石室がある。古墳の周囲には縄が張られていて墳丘に接近できないのだが,後円部の墳頂付近に石室の一部と思われる石材が露出しているのを見ることができる。元は墳土がもっとあったのかもしれない。
加えて,菅原古墳の説明板には,菅原古墳だけが菅原古墳群の他の古墳とは離れた場所に孤立して1基だけある旨の記載がある。しかし,菅原神社の境内地は,菅原古墳の他にも円墳が複数存在したのではないかというような印象を強く受ける要素を多々もっている。仮にそうだとして,天穗日命の子孫の墓所である可能性があると考えた。

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菅原古墳の説明板


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南西の方から見た全景
(右が前方部・左が後円部)


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西の方から見た全景
(右が前方部・左が後円部)


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北の方から見た後円部


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東の方から見た後円部


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前方部端付近


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南東の方から見た墳頂付近(ズーム)


また,境内地の隅のほうに縄文時代の黒保遺跡出土の炉(移築・復元)があり,戸外で保存・展示されている。同じ様式をもつ縄文時代の炉(復元物)は,福島県文化財センター白河館まほろんの敷地内でも展示されている。

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黒保遺跡出土の炉の説明板


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黒保遺跡出土の炉


以上で日帰りによる上越市への旅を終えることにした。とても収穫が多く,勉強になる旅だった。
このあと,高速道路をひた走り,暗くなってから帰宅した。



 玄松子:菅原神社
 https://genbu.net/data/etigo/sugawara_title.htm

 埋文にいがたNo.32:菅原古墳
 https://www.maibun.net/jigyo/files/page6a/kennai30-sugawara.pdf

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