栃木県塩谷郡高根沢町:出雲神社と古墳

過日,甲塚古墳群の所在地を見学した後,出雲神社(栃木県塩谷郡高根沢町上柏崎)を参拝した。出雲神社の祭神は,豊城入彦命・大国主命・事代主命。
出雲神社は,妙福寺の南西約600mのところにあり,その基壇部は,古墳とされている。社殿によって大きく削られているけれども,社殿背後に墳丘の一部と思われる塚状のものが残されており,全体としては直径30m程度の円墳ではないかと思われる。
また,高根沢町史編さん委員会編『高根沢町史 通史編I 自然・原始古代・中世近世』(平成12年)の257~258頁によれば,出雲神社所在地付近には,宮の前古墳,出雲神社古墳及び出雲神社南古墳の3基の古墳が所在していることになっている。出雲神社の基壇部になっている古墳が出雲神社古墳に該当すると考えられる。
名称から推測すると,宮の前古墳及び出雲神社南古墳は,社殿の前(南側)にあったと考えられる。その所在地は,現在の社殿の南側にある鳥居付近ではないかと考えられる。宮の前古墳及び出雲神社南古墳は現存しないが,そのいずれかの墳丘上に出雲神社の境外社としての八坂神社があったのかもしれない。
いずれにしても,現在では,出雲神社の基壇部となっている部分を除き,周辺には墳丘らしきものが一切現存していない。また,高根沢町史編さん委員会編『高根沢町史 史料編I 原始古代・中世』(平成7年)の506頁には宮の前古墳(町番号194番)のみが記載され,「滅失」と注記されている。このことから,現在では,出雲神社古墳が古墳とは考えられていない,または,古墳としては扱わないことにするということになっているのではないかと推察される。加えて,宮の前古墳と出雲神社南古墳とは同一の古墳であり,過去において重複記載されていた可能性が疑われる。
なお,敷地形状の特徴及び地形的条件等から,(現況道路部分を含め)現在の鳥居と社殿前の階段との間に前方部のある前方後円墳だったものが,時代の経過と共に少しずつ削られ,複数の円墳が存在するような状況となり,最終的には現状のようになった可能性があるのではないか・・・等々とも想像したりした。

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鳥居


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神社正面


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拝殿


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本殿


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説明板


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境内社(琴平神社・八坂神社・天満宮・愛宕神社)


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手水


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境内地



 kyonsight:高根沢町の神社
 https://kyonsight.com/jt/takanezawa/takanen.html

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