栃木県塩谷郡高根沢町:甲塚古墳群

過日,道の駅「たかねざわ 元気あっぷむら」で昼食をとった後,そこから徒歩で往復して,甲塚古墳群,出雲神社古墳及び愛宕塚古墳を順に見学した。
台新田古墳群の配置図は,高根沢町史編さん委員会編『高根沢町史 史料編I 原始古代・中世』(平成7年)の238~243頁によれば,甲塚古墳群(栃木県塩谷郡高根沢町上柏崎)は,8基の円墳で構成される古墳群とされている。

甲塚1号墳は,妙福寺の南西約300mのところにあり,直径22m・高さ3.3mの円墳とされている。現況は,墓地となっており,実質的にみて,湮滅と考えるべき状態にある。

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1号墳所在地付近


甲塚2号墳(直径18.5m・高さ3.5mの円墳),3号墳(直径13.5m・高さ1.6mの円墳)及び4号墳(直径9.5m・高さ1mの円墳)は,1号墳の南西約100mのところにある林の中にまとまって所在していることになっている。その林の中は比較的見通しが良く,地面の高さなどの状態も判別可能な状態だったのだが,墳丘と認められるような場所を見出すことができなかった。3基とも既に湮滅しているものと思われる。


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2~4号墳所在地の林


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2~4号墳所在地の林内


甲塚5号墳と6号墳の所在地は,出雲神社の南東約150~200mのところにある畑地内となっている。
甲塚5号墳は,『高根沢町史 史料編I 原始古代・中世』が編纂された平成7年の当時で既に大部分が削平されており,推定直径15m・高さ2mの円墳と考えられていたようなのだが,現時点では完全に湮滅している。
甲塚6号墳は,5号墳の南東約20mのところに所在し,直径10m・高さ1.5mの円墳とされている。夏場なので草が生い茂っており,正確な形状はわからないが,6号墳所在地付近には塚状のものがある。しかし,規模が大きすぎる。甲塚6号墳の墳丘ではなく,現代に構築された築山の一種ではないかと思われる。結局,甲塚5号墳及び6号墳ともに現在では湮滅してしまっていると判断した。


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6号墳所在地付近


甲塚7号墳及び8号墳は,『高根沢町史 史料編I 原始古代・中世』が編纂された平成7年の当時で既に大部分が削平されており,甲塚7号墳は,直径4m・高さ50cm程度の痕跡のみが残る円墳であり,甲塚8号墳は直径7m・高さ2mの円柱状の痕跡があるのみとされている。現時点では全て完全に湮滅していると判断した。


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7号墳及び8号墳所在地付近


結局,甲塚古墳群において,良好な状態で保存されている墳丘は1基も存在しない。既に消滅した過去の古墳群として理解すべきものだろう。

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