下野市:三王山古墳群32号墳

2020年3月下旬のことだが,三王山古墳群の32号墳(栃木県下野市三王山)を見学した。
三王山古墳群に関する詳細情報は,財団法人栃木県文化振興事業団編『栃木県埋蔵文化財調査報告第71集・住宅・都市整備公団・小山・栃木都市計画事業 自治医科大学周辺地区 昭和59年度埋蔵文化財発掘調査概報』(昭和60年3月)の8~11頁にある。
同概報の10頁によれば,三王山32号墳は,直径20.0m・高さ2.9mの円墳とされている。
32号墳の右手前(道路擁壁南東角)にあるわずかな高まりの部分が三王山30号墳(直径13.5m・高さ0.9mの円墳)の残存部分に該当すると思われるが,現況では古墳のようには見えない。また,32号墳の左手前(南西)には三王山31号墳(直径17.0m・高さ1,3mの円墳)が存在していたはずだが,現況では湮滅と理解するのが正しいのではないかと思った。

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南西の方から見た様子


南河内町史編さん委員会編『南河内町史 史料編1 考古』(平成4年)の300頁,302頁及び305頁によれば,当の古墳は,三王山古墳群の29号墳に該当することになるのだろうと思われる。同書の305頁によれば,『南河内町史 史料編1 考古』における三王山29号墳は,直径20m・高さ2.5mの円墳とされている。

念のため栃木県教育委員会編『栃木県埋蔵文化財地図』(平成9年3月)の該当箇所を調べてみたところ,同地図上の付番は,『南河内町史 史料編1 考古』の付番と同一であり,「栃木県埋蔵文化財調査報告第71集 自治医科大学周辺地区 昭和59年度埋蔵文化財発掘調査概報」を踏まえた最新のものではないということを理解した。

三王塚古墳群の古墳に関しては,複数の付番があることになるので,典拠を示して併記しなければならない。

この記事では,「栃木県埋蔵文化財調査報告第71集 自治医科大学周辺地区 昭和59年度埋蔵文化財発掘調査概報」の付番に従うことにする。

なお,『南河内町史 史料編1 考古』の305頁にある三王山26号墳~29号墳の記載には混乱があるように読め,同書300頁にある分布図と一致していないのだが,墳丘の規模だけで比較すると,「栃木県埋蔵文化財調査報告第71集 自治医科大学周辺地区 昭和59年度埋蔵文化財発掘調査概報」の30号墳は,『南河内町史 史料編1 考古』の三王山28号墳(直径8m・高さ60cmの円墳)に該当し,「栃木県埋蔵文化財調査報告第71集 自治医科大学周辺地区 昭和59年度埋蔵文化財発掘調査概報」の31号墳は,『南河内町史 史料編1 考古』の三王山27号墳(直径11.5m・高さ1.2mの円墳)に該当するのではないかと考えられる。

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