ひたちなか市:笠谷古墳群(その2)

2020年3月下旬のことだが,十五郎穴横穴墓群(茨城県ひたちなか市中根)の笠谷支群を見学した後,笠谷支群のある台地の上に所在する笠谷古墳群を見学した。笠谷古墳群を構成する古墳の配置図は,ひたちなか市教育委員会,公益財団法人ひたちなか市生活・文化・スポーツ公社編「十五郎穴横穴墓群-東日本最大級の横穴墓群の調査-」(2016)の59頁にある。

笠谷3号墳の東に隣接して笠谷9号墳の所在地がある。笠谷9号墳は,直径24m・高さ1.3mの円墳とされているのだが,半分以上が掘削され,もともと高さがない。現況は,どこが墳丘なのか判然としないような状況だった。笠谷9号墳の直近にはアクセスしなかった。
笠谷9号墳の東付近には笠谷10号墳という古墳があったらしいのけれども,既に湮滅している。

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北西の方から見た9号墳所在地付近


笠谷3号墳の南東に隣接して笠谷8号墳がある。直径18m・高さ2.5mの円墳とされている。これはなかなか美しい円墳だと思った。


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北西の方から見た8号墳


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南の方から見た8号墳


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南西の方から見た8号墳


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8号墳の北側裾付近(周溝跡?)


笠谷8号墳の南西に隣接して笠谷6号墳がある。笠谷6号墳は,笠谷古墳群の中で最も大きな古墳であり,全長43m・後円部直径30m・後円部高さ5.4m・前方部幅25m・前方部高さ5mの前方後円墳とされている。
笠谷6号墳は,前方部を南西の方に向けているので,笠谷8号墳の方からは後円部が巨大な円墳のように見える。


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8号墳の東側裾付近(周溝跡?)から見た6号墳後円部


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北西の方から見た8号墳(左)と6号墳後円部(右)


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北東の方から見た6号墳後円部


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北の方から見た6号墳の全景
(左手前が後円部・右奥が前方部)


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西の方から見た6号墳の全景
(右手前が前方部・左奥が後円部)


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東の方から見た6号墳後円部


6号墳の南側は民家敷地になっており,そこから南の方に下ると十五郎穴横穴墓群の笠谷支群VI区付近の民家敷地付近に降りることができるようになっている。地図(地形図)から判断する限り,そのあたりは,古代から戦国時代において,軍事上及び政治上,非常に大きな重要性をもつ場所だったのではないかと想像できる。
古代においては段丘下の低地が水面(海の一部)だったので,笠谷6号墳の前方部は,そこを往来する船舶を監視するための物見台としての役割も果たしていたのではないだろうか。

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