宇都宮市:琴平塚古墳群

過日,琴平塚古墳群の遺跡(栃木県宇都宮市平塚町)を見学した。その場所には,墳丘のある古墳としては1号墳があるだけだ。しかし,遺跡の正面のところに14号墳の石棺が移築・復元されて戸外展示されている。また,この石棺前のタイルを敷き詰めた地面部分の下には複数の古墳遺構が保存されている。1号墳は,全長52mの前方後円墳とされている。
1号墳の前には古代の東山道の跡が発見されている。1号墳の前には現代の国道4号線が走っているから,国家の重要道路が概ね同じ場所に存在し続けたということになるのだろう。その東山道は,1号墳の周溝の一部を通っている。そのことから,少なくとも,東山道を構築した時代においては,その時代の人々にとって崇拝または畏怖の対象ではなくなってしまった過去の支配一族の者が1号墳の被葬者だと考えることもできるかもしれない。

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古墳群のある公園の正面


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解説板


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14号墳石棺(移築・復元)


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説明板


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北側から見た1号墳の全景


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1号墳の前方部


1号墳以外の古墳は,墳丘のない遺構として発見されているようなのだが,想像としては,東山道の沿道の利用のため,東山道を構築した時代またはそれからそんなに遠くない時代に掘削されてしまったのではないかと思う。
このことは現代でも同じで,遺跡包蔵地内にバイパス等の便利な道路が通ると,その沿道に大型店が建築され,林立するようになり,そのために遺跡包蔵地がどんどん破壊され,消滅してしまうことが多い。しかし,そのような大型店等の中には廃墟となってしまうところが結構たくさんあるという事実をどう考えるべきかが大事だと思う。金儲けをもくろむことは各人の自由なのだが,金儲けに失敗した後に復旧を義務付ける法令または復旧のための費用(担保)を強制的に提供させる法令は存在しない。

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