市原市:上総国分尼寺跡

過日,上総国分尼寺跡(千葉県市原市国分寺台中央)を見学した。国分尼寺の主要部分全体の遺構が確認されており,回廊全部が復元されている。遺跡の入口の建物が資料館になっており,発掘品やジオラマ等の資料が展示されていた。係員の方の説明が懇切丁寧であり,とても勉強になった。特に,特殊な形状をした浄瓶(展示品はレプリカ)には興味をもった。許可を得てその写真を撮った。この浄瓶とされる容器は,薬酒を調合するための道具または薬草(本草)を酒または湯で煎じるために用いる道具ではなかろうか。そのような用例それ自体は,『大同類聚方』や『医心方』にも記述があるが,具体的にどのような道具が使用されたのかについては,現時点では確定的な見解がない。
それはさておき,復元された回廊は実に見事なものだった。史跡全体の構造を理解しやすいようにする工夫が随処に見られ,とても良い史跡公園だと思った。

IMG_7120.JPG
入口にある資料館


IMG_7096.JPG
資料館に展示されている瓶


IMG_7098.JPG
説明板


IMG_7101.JPG
説明板


IMG_7106.JPG
金堂跡


IMG_7110.JPG
回廊


IMG_7114.JPG
経楼跡


IMG_7099.JPG
遺跡全体


上総国分尼寺跡の隣りに祇園原貝塚という遺跡があるので,そこも見学した。現在でも地面に貝殻がある。この貝塚は,ずっと古い時代のものだが,台地の下がすぐに海だったことを示している。上総国分尼寺跡が造営された当時において,古代の東京湾は,現在よりもずっと近いところにあったのに違いない。台地の下の低地の多くは水面だったと考えられる。

IMG_7124.JPG
祇園原貝塚



 市原市:史跡上総国分尼寺跡
 https://www.city.ichihara.chiba.jp/bunka/bunkabunkazaitop/tenjikan_top/tenjikan_top.html

この記事へのコメント