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zoom RSS 新春に咲く菊

<<   作成日時 : 2017/01/24 13:50   >>

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ごく普通の園芸交配種(オレンジ色花)のこぼれ種から先祖帰りして白花を咲かせる個体が出てきてから,かれこれ数年になる。寒さにとても強い。環境に適応した遺伝子構成をもつ個体だけが生き残ったのだろう。簡単な風よけだけ施した超簡易フレームの中で花を咲かせている。

Aster
菊(こぼれ種からの実生)


私の住んでいるあたりは結構寒く,この時期には夜温が氷点下となる日々が続く。それでも開花しているので,暖地ならば自然環境の中でも普通に開花するタイプの個体ではないかと思う。

非常に興味深い。

中国の古い書籍に出てくる「蘭」の概念に関して研究を始めてから結構の年数を経た。「菊」は寒い時期に開花するので候補の1つだったのだが旧正月まで開花しているとは考えにくかったため,上位の候補ではなかった。しかし,考え直さなければならないかもしれない。『楚辞』に影響を与えている古い中国の歌謡は,揚子江よりも南のないし南西の地域のものだろうと推定されるので,もしこのタイプの菊が存在したとすれば,当然,旧正月の頃にも開花していたと考えられるからだ。

古い時代の「蘭」とは,きっと,ネギの仲間(Allium)かセキショウ(Acorus gramineus)の類だろうと思う。

仮にラン科植物だとすれば,ホウサイラン(Cymbidium sinense)かシュンラン(Cymbidium goeringii)のような植物が該当する可能性が高い。

時代の変化と共に「蘭」の概念が大きく変化してしまったことは間違いないので,目下,それを少しずつ整理する研究を進めている。

しかし,「菊」が復活してしまった。

更に時間がかかりそうだ。

ちなみに,旧正月の頃に何らかの香りを出すものという前提にたつ限り,キク科のフジバカマ(Eupatorium fortunei)の類が該当する可能性は,1%もないと断言できる。

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コメント(2件)

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電脳中年Aさんのご研究の話とは関係ないですが、キクと言えば、今年、コンギクやオビトケノコンギクが自分が想像していた以上に遅くまで(=冬になっても)咲いていて、自分の認識不足に気付きました。
さすがに今はつぼみのままで咲くことができないでいます。

そして、園芸友達の間では、これまで「ダサイ」イメージがつきまとっていたいくつかの植物の、ガーデニング的価値の見直しがちょっと話題になっています。
キクもその1つです。
いわゆる「流行は繰り返す」の類かもしれないけれど、育種を通じてより魅力的な品種が登場したとか、より個性ある植栽へのチャレンジとか、不利な気候への対応とか、いろいろな要素が絡んで、昔からある植物への見直しが気風が生まれているように感じています。
YoYo
2017/01/25 09:53
YoYoさん

最近の菊交配園芸品の中には海外の様々なものを混ぜてあるものがあるので何とも***という気分になりますが,素朴な野菊として伝承されている品種の中には江戸時代から愛好されてきたものが現在でも残っていると考えられます。

実は,それらも江戸時代の交配品と推定されるので,外形的な形質が一定しません。

それゆえ,いくら遺伝子を調べても困惑の度合いを深めるだけという結果になってしまいます。

遺伝子研究は,ある種の段階を乗り越えないと真相を解明することができないでしょう。それは,「人為的な交配が基本だ」という前提でものごとを見つめ直してみるということです。

人類が生存するために過去数千年にわたりやってきたことは「すごい!」としか言いようがないです。

それはともかく,田舎の畑の隅や田圃の脇に植えておくだけで更新し続ける品種は,日本に適応した品種だと言って差支えないと思います。

電気もガスもない江戸時代にやれたことをやるということを基本にすれば,園芸の世界に活路はあり得ると思います。

ただ,園芸でぼろもうけしようと思っても,バブルが再来しない限り無理ですし,バブルが再来することはないだろうと思います。

ぼろもうけではなく,「本当に艸を愛する人が艸を育てるということで良いのではないか」と思うのが最近の心境です。


電脳中年A
2017/01/26 22:12

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