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zoom RSS 旧正月の藤袴(Eupatorium fortunei)

<<   作成日時 : 2016/02/16 14:12   >>

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旧正月は年によって異なる。グレゴリオ暦とは少し異なる計算方法によっているからだ。今年の旧正月(春節)は2月8日だった。そのちょっと前につくば植物園に出かけ,フジバカマ(Eupatorium fortunei)の様子をみてきた。芽も何も全く出ていない。これで正月に愛でる「蘭」がフジバカマではあり得ないことを確定することができた。

Eupatorium fortunei


Eupatorium fortunei
フジバカマ(Eupatorium fortunei)


今年は,夏頃までのフジバカマ(Eupatorium fortunei)を定期的に観察し,観察結果を完璧なものとしようと思う。次は,『懐風藻』にも出てくる春の宴の頃(4月頃)が重点的な観察時期となる。

ついでに,新春の「蘭」として候補を絞ってきた,セキショウ(Acorus gramineus)とシュンラン(Cymbidium goeringii)も見てきた。シュンランには蕾が頭を出し始めていた。つくば市は寒いので,関西などの暖かいところなら旧暦の正月に開花し,芳香を漂わせているのではないかと思う。セキショウの花はまだまだ先なのだが,セキショウは葉の青さと新葉の香りを楽しむものなので,花の香りは関係がない。

Cymbidium goeringii
シュンラン(Cymbidium goeringii)


Acorus gramineus
セキショウ(Acorus gramineus)


(余談)

『日本書紀』巻第十三雄朝津間稚子宿禰天皇・允恭天皇の「二年春二月丙申朔己酉」には「蘭」とあり、その「蘭」の読みが問題となる。

とても不勉強な人の中には古い書籍に「ふじばかま」と書いてあることだけを**のひとつおぼえのようにしているようなとても愚かな人がいないわけではない。

私は『日本書紀』の原文(漢文)をちゃんと読むべきだと思う。

また,岩波文庫版の『日本書紀(二)』が典拠にしている『本草和名』の原文もちゃんと読んでみるべきだと思う。そこには,典拠として「崔禹」とあるので,これを手掛かりにして,関連する漢籍全部をちゃんと調べるということをしないといけない。そうすれば、岩波文庫版の『日本書紀(二)』に書いてある「あららぎ」との訓読もかなり怪しいもので,正確には根拠が全くないということに容易に気づくことができる。

ちゃんと読んだ上で,それでもなお,いかなる条件下においても「ふじばかま」または「あららぎ」だと断定できるのであれば,そう信ずるがよろしい。

しかし,私は,以上の条件を既に完全に満たした上で,いかなる条件の下でもフジバカマ(Eupatorium fortunei)ではあり得ないと思う。実際にフジバカマの類を多数育て,野外で生えている状態を何年かかけて継続的に観察してみれば,そのことをすぐに理解することができる。

要するに,古典の原文を読まずに安直な本を読んで受け売りだけし,かつ,植物を実際に栽培したこともなく,屋外に生えているものを観察したこともないのに,偉そうに自己満足しているだけではないかと思う。

私と同じように時間をかけてじっくりと研究してもらいたいものだと思う。そうすれば,例外なく,「ふじばかま」説がいかに愚説かと言うことに気づくことができるだろう。



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つくば植物園:フジバカマ(Eupatorium fortunei)
フジバカマ(Eupatorium fortunei)は既に丈が30センチ前後になっていた。旧正月(2月)には,フジバカマには芽が出ていなかった。芽出しの時期にはちょっと忙しくて植物園に出かけることができなかった。残念・・・しかし,来年を期して,藤袴の観察は続く。 ...続きを見る
怠け者の散歩道
2016/05/02 18:28

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
春らんですが 子供の頃 山で咲いていました。 3〜4月頃(兵庫県瀬戸内地方)に沢山の 花さかりでした。当時は薪用に枯れ枝等をおばあさんが集めていた おかげで花を見られたのですが 燃料が化石類になってからは 無くなって しまいました。
らん古
2016/02/16 20:32
らん古さん

シュンランは,風通しのよいところでないと消えてしまうようです。たぶん,パイオニア植物の一種なのではないかと思います。

何だかんだと雑用に追われて東京ドームの世界ラン展にもまだ顔を出していません。明日か明後日には行ってみようかと思っております^^

電脳中年A
2016/02/16 20:48
電脳中年Aさん

「蘭」=フジバカマ と言っている方々は鉢植えでフジバカマ・シュンラン・セキショウ を育てて「日本書紀」に書かれている内容と照らし合わせてそれでも「蘭」=フジバカマと言われればもう仕方ないですね^^;



緑屋
2016/02/17 11:09
緑屋さん

本当におっしゃるとおりです。実際に植物を育てて観察することなく「文字」を見るだけでは何もわかりません。

まだごちゃごちゃ言ってくる人がいます。何と頭が悪いのかとあきれはてます。
電脳中年A
2016/02/17 19:26
電脳中年Aさん

つくばは春が早いのですね。
奈良や京都の路地の春蘭の育ち具合が気になります。
当地は残雪があり、葉も細く、蕾も地面を持ち上げた位です。
ぱんだうさぎ
2016/02/17 21:02
ぱんだうさぎさん

この写真の個体の蕾は,つくばでもとても早いものだろうと思います。

普通は3月に入ってから花が咲くものが多いです。

ただし,中にはもっと遅くなってから咲くものもあります。

春蘭にも個体差がありますし,よくわからないのですけど早咲きの系統のものがあるように思います。

それと,奈良時代〜平安時代の平均気温は現在とは異なっていたという事実に留意したほうが良いです。現在の気温等を基準にして季語等を考えると間違ってしまいます。

我が家の庭の春蘭はまだまだです^^
電脳中年A
2016/02/17 22:08

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