怠け者の散歩道

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help RSS ちょっとかわいそうなユキワリイチゲ

<<   作成日時 : 2010/02/27 18:04   >>

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自宅の庭の山野草を植えてある場所で,今年もユキワリイチゲが開花した。昨年よりも更に株が増えているようだ。ようやくこの場所に馴染んだということなのだろう。ただ,蕾の間に何か虫に食われてしまったらしく,花に穴があいている。ちょっと可愛そう。それでも,けなげに咲いている。ますます好きになってしまう。


Anemone keiskeana
ユキワリイチゲ
(Anemone keiskeana)


ところで,自宅の仕事部屋の中が雑誌やら何やらで身動きできない状態になってしまったので,少し整理を始めた。

書類の山を処分していると,それに隠れてしまっていた書棚が姿を現してくる。その中に「花おりおり」があった。

この「花おりおり」は,朝日新聞に連載されていたものを書籍のかたちにまとめたものだ。自宅には1巻〜4巻まである。最初の1巻を購入した当時,まさか自分が花の写真を撮るようになるとは予想もしていなかった。美しい花の写真と一緒になっている簡潔で判りやすい解説を読みながら,「本物の花を見たいな」と思うことはあったけれど,花に対してそれほど興味をもっていたわけではない。当時は,むしろ出張先で風景写真などを撮ることが多かった。

花の写真を撮るようになったのは,体調を崩し,仕事を半分に減らし,リハビリのために散歩をするようになってからだ。そのようなひどい状況の中で,最も信頼し尊敬していた知人(K氏)の突然の死という出来事があった。このブログは,心身ともに最悪の状況にあったその時期に,K氏の葬儀に参列し,そのあとで目にしたイロハカエデの花が雨に打たれている様子に何となく心を動かされたことから始まっている。

散歩しながら野の草をみつけると路傍にしゃがみこみ,安物のデジカメで写真を撮った。プロではないし,写真術について勉強したこともない。全くの自己流なのだが,とにかく自分が納得できるように写真を撮った。

おそらく,散歩していたことが体調の回復に良い影響を与えたのだろう。次第に元気をとりもどすことができた。そして,更に花を見るためにクルマをとばしてあちこちに出かけるようになった。野性の花だけではなく,冬には洋蘭展にも出かけて世界の不思議な形をした野生ラン達の姿に魅せられてしまった。そして,今では自分でもランの苗を購入して育て,増やすようになってしまっている。

この間,自分の本来の仕事の面でも,自然界や小さな植物達から学んだことを応用し,新境地を拓きつつある。自画自賛で恐縮だが,この応用というアイデアは非常に画期的なものであり,後世の人々のために大きな遺産を残すことができるのではないかと思っている。そして,散歩を始めたころ,仕事上で何となく閉塞感にとらわれていたのだけれど,そのような気分は一掃され,今では明確に未来を展望することができる。4月からは,同僚の誰もがびっくりするような新しい仕事が始まる。

それ以上に,人生の手持ち時間はそんなに長くはないが,花とのお付き合いを始めたことによって,更に人生を楽しむことができるかもしれない。

とはいえ,写真のほうはいまだに素人丸出しでお恥ずかしい限りだ。部屋の整理の手を休め,「花おりおり」を読み返し,その写真を現在の私の目でもう一度なぞってみると,プロの凄さというものが本当によく判る。やはり,どこか違うのだろうと思う。素人では同じような写真を撮ることは無理だ。でも,それでよい。私は写真で身をたてているわけでもないし,今後も素人としての自分流を貫こうと思う。

このようにして,怠け者である私は,明日もまた自分の散歩道をのんびりと歩み,ときどき路傍にしゃがみこんでとても小さな野草の花を愛で,その姿を写真を収める日々を重ねることだろう。


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
 ユキワリイチゲはまだ見たことがありません。
とっても素敵な色ですね。いつか出遭える日が来るでしょう。

 ブログ開設の動機を伺って何となくうなずけるものがありました。
ずっと見せていただいていましたから…。
お元気になられてよかったですね。それもこれも花とのお付き合いの
賜物でしょうか。私も目的もなくはじめたブログですが、花との
お付き合いに関連して視野がひろがり、写真を撮る楽しさをを覚え
俳句も交えて私なりのブログになっているかなぁと思っています。
 写真というのは文章と同じでその人となりが見えるようですね。
個性というのでしょうか、ブログをのぞき歩いてそんな事を
感じています。
 お仕事への意欲、花との楽しみ方、ますますのご活躍を祈ります。
ミキ
2010/02/28 15:35
ミキさん こんにちは。

よく頭のよい秀才タイプの人が陥りやすい欠点なんですが,文字情報を脳にインプットしただけで世界が判ったような気になってしまう人があります。確かに,覚えていない人よりは覚えている人のほうが知識はあるでしょう。しかし,その知識なるものは,誰か過去の人が考察した結果を文字化した化石のようなものであり,事実そのものではありません。世界は人間が想像するよりもずっと複雑で豊かです。そのことは,愚直に事実に見つめ続けることによってやっと理解し始めることができることなので,早飲み込みの上手な人には理解できないかもしれませんね。

私はそんなに優れた人間ではないと自覚しているので,とにかく丁寧に事実を観察し考え続けるしかありません。それを継続することによって,どうにかこうにか今までやってこれたような気がします。

本文にも書いたように,まさか花を観察対象にするような人生が来るとは想像もしておりませんでした。でも,よかったと思っています。

こうして,ときどきネット上だけでお付き合いしている方からコメントを頂戴することもできますしね。^^

今後ともよろしくお願いします。
電脳中年A
2010/02/28 22:45

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