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ある山野草店で,「ポリキセナ・ロンギチューバ」と書かれた札の付いた可愛らしい花の苗を観た。一見すると小柄なリンドウのようにも見えるが,それは開き始めた花だけ。花が完全に開くとアマナの花のような感じになるらしい。葉は細長く茎がない。現在では,「ラケナリア・ロンギチューバ」として分類する見解のほうが多数派のようだ。 ラケナリア・ロンギチューバ(Lachenalia longituba (A.M.van der Merwe) J.C.Manning & Goldblatt (Syn. Polyxena longituba A.M.van der Merwe))は,ユリ科ラケナリア属に属し,南アフリカ原産の多年草(球根植物)ということだ。 植物の分類は,外形的な形態に重点を置いてなされてきた。そのため,遺伝子上の近縁関係とは無関係になされた分類が何の疑いももたれずに長い間用いられてきている場合がある。色々と調べながらブログを書いたり図鑑をつくったりしてきたのだけれど,最近の科学的研究成果に基づく分類の見直しがとても著しく,古い図鑑では全く役にたたないような部分が増えてきてしまっている。 ユリ科を含む単子葉植物では,そのような分類変更が特に著しいように思う。しかも,同じく単子葉植物に含まれているラン科植物では,単に遺伝子上の科学的研究成果だけではなく,本当は植物学それ自体とは全く無関係な様々な社会的要因により分類学上の争いが続いている部分もある。世界的に権威のあるとされているデータベースなどを駆使して調べてはいるものの,専門家の見解が一致していないものが非常に多数存在するので,素人である私としては困惑の日々が続いている。とりわけ,ラン科の中でもカトレアとその近縁種の分類は混乱のきわみと言ってよい状態だ。それらの植物の交配種は,広く普及しており,経済的価値も高い。政策が不安定のため経済が混乱・低迷してしまうという現象は,政治の世界だけに存在するわけではないようだ。個人的には,ばっさりと割り切って,遺伝子研究に基づく科学的根拠のみで分類するというやり方を徹底してもらいたいものだと思っている。 Lachenalia longituba (A. van der Merwe) J.C. Manning & Goldblatt http://www.tropicos.org/Name/100212130 Lachenalia longituba http://www.catalogueoflife.org/show_species_details.php?record_id=4928603 |
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