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ノハハショウブはハナショウブの原種であり,湿原など比較的水気の多い場所で見かけることの多い野草だ。私は,北関東〜信州あたりの高層湿原や低地にある成東湿原などで自生のノハナショウブを観たことがあった。しかし,塩分が多く,真水に恵まれているとは言い難い場所でもノハナショウブは生きている。 先日,いつもお世話になっているぽぽさんに案内していただいて,新潟の海岸地域を散策し,そこに生えている野草を観察して回ったことがあった。 何と!塩分いっぱいの浪飛沫をモロにかぶりそうな崖地などにノハナショウブがいっぱい生えており,とても綺麗に花を咲かせていた。のみならず,砂浜と草地との境界のようなほとんど乾いている場所でさえノハナショウブはしっかりと生きていた。 何と強い植物なのだろう! とにかく驚きの連続だった。昔から「百聞は一見にしかず」と言うが,まさにそのとおり。野外で自生の植物を観察していると,図鑑には書いていないことがいくらでもあるということが分かる。 文字は大切なものだし,文字によって書かれた解説によって知識を得たり理解を深めたりすることができる。しかし,文字は文字に過ぎない。その文字にこめられている意味を正しく認識・理解するには,その文字が表現しようとしている対象などを実際に知っているのなければどうにもならない。 頭でっかちの秀才タイプの人々の中には,文字を暗記しただけで世界を支配したような気分にとらわれやすい人がいる。しかし,文字は文字に過ぎず,その文字が表現しようとしている対象そのものではないという当たり前のことを正しく認識するのでなければ,すぐ目の前に破滅の罠がしかけられていることに気付くことができない。 |
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