怠け者の散歩道

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zoom RSS ラートシュタット

<<   作成日時 : 2008/04/04 19:47   >>

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今日の午後は,私がスピーチをする日になっている。ちょっとトラブルもあったけど,どうにか準備完了。というわけで,アルテンマルクトからラートシュタットへの散歩の続きを書くことにする。

ラートシュタットは,もとは城壁に囲まれた小さな地方都市だったようだ。

現在でもその城壁の一部と円柱状の塔などが残されている。この円柱状の塔の近くを歩いていたら,小学生達がたむろしていた。数人が小さな子をからかって帽子を取り上げたりしている。見ようによってはいじめの一種なのかもしれないが,よく分からない。よく分からない以上,叱ったりやめさせたりするわけにもいかない。「どうしたら良いかな・・・」と考えつつ,その近くまで行くと,子供達が「Chinese!」と騒ぐので,私は,ドイツ語で「日本人だ」と答えた。すると,子供達は,びっくりしているようで,口々に「日本人を観るのは初めてだ」と言って騒いでいる。

まさかこの都市に日本人が来るのは私が最初であるはずがない。おそらく,大半の日本人は,自分が日本人だということをドイツ語で説明しないので,子供達にとってはみんな中国人に見えてしまい,そのように信じているのだろうと想像する。しかし,現在参加している会議の参加者は,世界各地からやってきているのに,私のことを中国人だと信じているフシがある。どうも日本人には見えないらしいのだが,よく分からない。

それはともかく,騒いでふざけ合っていた男の子達の脇に天使のように可愛らしく賢そうな顔をした高学年と推測される女の子が3人で男の子達の様子を観ていたので(←「先生に言いつけてやるぞ〜〜〜」と言った感じの表情をしている。こういうことは世界共通なのかもしれない・・・(笑)),その女の子達に話しかけてみることにした。

私:英語はできるか?
女の子達:当たり前〜〜!!
私:お〜〜!!それは凄い!! じゃ,あの塔は何なのかを説明してくれないか?
女の子達:あれは,見張りのための塔だよ。
私:そうか。分かった。ありがとう!

とても流暢な英語で,普段ドイツ語を使っているはずのオーストリア人とは思えない。本当にびっくり。日本人の子供達もこれくらいの英語が使えたら,日本の将来はかなり違うものになるのに違いないと心から思った。

まあ,それはともかくとして,その塔は,かつて城砦があったころに見張りのために設置されていた塔なのだろう。

Radstadt


塔は,かつてはもっとたくさんあったのだろうけれど,私が観た限りでは,3つの塔が残されているようだ。もちろん,ラートシュタットの全てを観たわけではないので,本当は全部でいくつ残されているのかは知らない。

Radstadt


これらの塔や城壁の内側がラートシュタットの市街地となっており,その中心部には広場がある。広場へ至る道は,欧州の都市によくあるような感じの雰囲気を持っており,何となく懐かしい感じがする。

Radstadt


クルマも人間もほとんど皆無に近いくらい少ないので,のんびりと歩きながら中央の広場のところへ至った。

中央広場には,それを取り囲むようにして市役所,警察,銀行などが建てられている。市役所の角には「Information」と書かれた場所があり,そこで地図などを手に入れることができた。

Radstadt


Radstadt


Radstadt


出張で欧州に来るといつも思うのだが,観光地にたむろしている外国からの観光客は別として,もともとその場所に住んでいる人たちの人口は驚くほど少ない。にもかかわらず,ちゃんと生活ができている。

日本では,人口が減少すると社会が崩壊すると信じている人が多いかもしれないけれど,これは間違いだろう。高齢になろうと何だろうと自分のことは自分で面倒をみるというつもりがあれば,社会全体が負担すべき保険の金額はそんなに高額になるはずがないし,そもそも人口が少なければ大量の公務員が存在する必要もないので,その給料をまかなう必要もなくなる。日本人は,一般に依存心が強いのではないかと疑いたくなることがしばしばあるし(=「甘えの構造」),どちらかというと「物乞い」的な発想に陥りやすいという傾向があるのではないかと思ってしまうこともないわけではないけれども,もし仮にそうだとすれば,それは良くないことだ。もっとプライド(=自分でできることはとにかく自分でやれることを尽くしてみるという自立心のようなもの)をもつべきだろうと思う。

それはともかく,一般に,国家が存続するためには人口が多くなければならず,どんどん人口が増えるようにしないといけないというのは,主に小銃をかかえた大勢の歩兵が殺し合いをしており,死んだ歩兵の分をどんどん補充するためにどの国でも「産めよ増やせよ」の政策がとられていた前世紀までの社会哲学(=植民地主義や侵略主義の時代の発想)に基づくものではなかろうか?

日本の社会学者や経済学者は,そういった根本的なところから発想の見直しをすべき時期に来ているのではないかといつも思う。

さて,この中央広場に面したホテルでランチを採った後,ラートシュタットの駅がある方向へ歩いてみた。

途中で,立派なスキー場が見えた。たぶん,「ラートシュタット・アルテンマルク・スキー場」だろうと思う。

Radstadt


平和な世の中であることがいかにありがたいことかを痛感する一日でもあった。


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
見張りのための塔、雰囲気ありますね。これから物語が始まりそうです。
それにしても外にいる人いないですね。寒いからとかそういうことではないのでしょう?
私も語学の勉強を気長〜にしましょうか…(ドイツ語は無理ですが)
ズミ
2008/04/05 08:17
ズミさん こんにちは。
欧州の都市の多くは,かつて城壁に囲まれた城砦都市だったので,どこに行っても何となく歴史小説を書けそうな気分になってしまいます。昨晩,夕食(会食)の際に某氏とそのことが話題になりました。私が「欧州の歴史はとても面白い。絶え間のない戦争と侵略,現代まで名が残る有名な国王達と,美しい王妃と・・・」と言うと,彼は,「美しいと言われている王妃」という表現のほうが正しいと思うと言って笑っていました。(笑)
欧州は,全体として人口密度が低いので,アジア人から考えると本当に人間がいないように見えてしまいます。でも,これでちゃんと社会と生活が成り立ってきたんですよ。そこがポイントなんです。アジア諸国と同じレベルにまで人口密度が高まると,個人の生活が保障されなくなってしまうので,戦争や殺し合いが始まってしまうのではないでしょうか?
移民の問題の根底には,宗教,言語,文化の問題だけではなく,そもそも適正な人口密度を破壊するという問題が存在しているように思います。
電脳中年A
2008/04/05 11:18
こんにちは〜
オイラは英語からっきしダメなのですよ( ̄▽ ̄;)
もっと英語が解ればなぁ…って思うときがしばしばです。

綺麗な町並みがいいですね〜(^^)
辛口兄さん
2008/04/05 21:38
辛口兄さん こんにちは。
正直に言うと,高校時代の私の英語の成績は,泣きたくなるほど悪いものでした。(笑)
その後,大学に入ったら,シェークスピアばかり教えるという先生と出会いました。どちらかというと変人かもしれません。でも,私は,その先生のことが気に入ってしまったんですね。
教科書に指定された作品だけではなく,1年の間にシェークスピアの作品を全部読んでみました。もちろん苦労したけど,苦労しても先を読みたくて必死になって辞書をひきまくるんですね。そして,「面白いと思って読めば,結構読めるものだ」と分かりました。
要するに,私にとっては,高校までの英語の授業など全く必要なかったんですよ。
現在,英語以外にも何種類かの言語の本を読めるようになりましたが,それも40歳を過ぎてからの独学・自己流ばかりです。
「きっとやれる!」と自分を信じて必死になって勉強すれば,やってやれないことはほとんどないんじゃないかと思います。
電脳中年A
2008/04/06 01:49

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