![]() つくば植物園で他の花を観ていたら,ハーブのタイムのような香りが漂ってきた。何だろうと思って探し回ったがなかなか見つからない。やっと見つけたその花は,何と目の前にあった。地面にへばりつくようにして花を咲かせるイブキジャコウソウだった。 イブキジャコウソウ(Thymus serpyllum subsp. quinquecostatus)は,シソ科イブキジャコウソウ属に属し,日本各地の山岳地帯の岩場などに分布する植物だそうだ。 ハーブのタイムなどのシソ科タチジャコウソウ属の植物とは近縁種にあたるそうで,そのためにとても良い香りがする。タイムは,主にスパイスやハーブティーなどに用いられるが,イブキジャコウソウから抽出されるオイルは防腐剤として利用することができるのだそうだ。だから「ジャコウソウ(麝香草)」なのだろう。 そのような目でその花をよく観察してみると,なるほどタイムの花とよく似ている。しかし,タイムの仲間と基本的に違うのは,タイムはどんどん上にも伸びていくのに対し,イブキジャコウソウはあくまでも地面にはりついて暮らしているような点だ。これは,本来の棲息場所が岩場のようなところなので,そのような環境に適合した結果なのだろうと想像する。 同じような種類の植物なのだが,高山の岩場で耐え抜き,可憐な花を咲かせ続けるイブキジャコウソウは,平地で人々の実利のために役立っているタイムの仲間とはぜんぜん違った生き方を選択しているわけだが,まあ,それも「人それぞれ」といったところなのだろう。 イブキジャコウソウ http://www.e-yakusou.com/yakusou/025.htm イブキジャコウソウ(伊吹麝香草) http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/ibukijakousou.html |
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